人権と兵役 > 代替の市民的奉仕活動

代替の市民的奉仕活動に参加する権利

国連規約人権委員会 

Bae et al v. Republic of Korea, communication No. 2846/2016, Views of 13 March 2020

「良心的兵役拒否の権利は,思想,良心及び宗教の自由を享有する権利に内在する。この権利は,誰にでも,兵役が自分の宗教もしくは信条と相いれない場合には,兵役義務の免除資格を与えるものである。この権利は強制によって損なわれてはならない。国は,兵役拒否者に対し,軍の管轄外で行われ軍の管理下にない,兵役に代わる市民的な奉仕活動を行わせることができる。兵役の代替奉仕は懲罰的な性質のものであってはならない。それは社会に役立つ奉仕であり,人権の尊重と両立するものでなければならない」。

ヨーロッパ人権裁判所

Teliatnikov v. Lithuania, no. 51914/19, 7 June 2022

「良心的兵役拒否者に深刻な影響を及ぼしかねない義務,例えば兵役の義務を,個人の良心や信念という要件を考慮することなく国民に課す制度は,社会全体の利益と個人の利益との公正なバランスを欠くものである。……国が代替の市民的奉仕活動の制度を設けたとしても,それが法律面や運用面で,純粋に市民的な奉仕の性質を持ち,抑止的でも懲罰的でもない兵役に代わる代替奉仕活動ではないとしたら,[信教の自由]によって保障された良心的兵役拒否権はただの幻想になってしまうと当裁判所は考える」。

その他の法的勝利に関する情報は,以下をご覧ください。