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フレイザー・D・ルーベンス教授

北アメリカ | カナダ

2024年1月23日付意見書からの抜粋:

「私は 30 年以上にわたって,多くのエホバの証人の患者を手術しています。私はこのグループのために無輸血手術に取り組み,すべての症例でその意思を尊重してきました。多くの証人患者たちは,血液保存に関する技術に精通しており,ほとんどの場合,私たちは素晴らしい結果を出すことができています。

私が診療を始めた頃,外科医は血液を制限なく使用していました。エホバの証人を診た経験により,患者の健康を危険にさらすことなく,大幅に目標量を減少できることがわかりました。実際,制限なく輸血をする方針は患者の免疫系に影響を与え,害を及ぼす可能性があることを示唆するデータが存在します。エホバの証人患者たちの示す自己犠牲により,セルサルベージ,輸液の賢明な使用,逆行性自己プライミングその他の技術など,血液保存戦略を幅広く使用することの価値を学びました。もし証人患者を相手にこれらの戦略を開発・改良する機会がなかったら,こうしたシンプルかつ有効な技術を証人以外の患者に適用することは不可能だったでしょう。心臓手術を受ける患者の平均血液使用量が劇的に減少したのは,証人患者が医学知識に貢献したからであり,世界中の何百万人もの患者がその恩恵を受けていると私は強く信じています」。

エホバの証人の信仰を持つ患者を積極的に診療する上での最重要な要素のひとつは,研修医のトレーニングにあります。研修医にとって,特殊な血液保存戦略の臨床をその目で見る機会になるからです。出血を最小限に抑えるべく細部にまで気を配った巧みな技術を見ることは,恐らく他では経験できません。こうした技術が,カナダの一般の人々への医療の質の向上につながることは明らかです」。

「エホバの証人の信仰を持つ患者の治療を受け入れることによって,私たちの医療システムは大きく改善されたというのが私の見解です。私たちの研修医も恩恵を受け,この経験によって,より優れた外科医になっています……」。(原文は英語)