2023年12月9日付共同意見書からの抜粋:
「ジョンズ・ホプキンズ病院をはじめ,世界中の多くの病院で,輸血を受け入れない患者をどのように治療しているかについて説明したいと思います。……
過去 20 年間において,輸血を回避しつつも優れた臨床転帰をもたらす効果的な治療方法について多くの点を学んできました。実際,このような血液保存法は非常に有益であり,輸血を受け入れる患者にも使用することにより,回避可能な輸血を減少させ,血液を節約してコストを削減することができます。……
10 年前とか 20 年前には,患者が輸血を拒否した場合の治療方法について不安を感じ る臨床医もいました。しかし現在では,血液を受け入れる患者と同等もしくはそれ以上 の結果をもたらすさまざまな血液保存法があります。
エホバの証人の両親を持つ小児患者には特別な配慮が必要ですが,当院は非常に有効な治療方法を発表しています。……このアプローチにより,ほとんど全ての小児症例において輸血が回避されました。当院の一連の症例においては,4 年間で死亡例はありませんでした。同種血輸血(本人以外の血液)を含む標準治療を受けた小児患者と比較した場合,これらの小児患者について同等あるいはそれ以上の臨床転帰が得られました。……
当院では,経験や発表された研究結果から,患者が輸血を拒否した場合でも無輸血でうまく治療できること,および成人患者でも小児患者でも適切にケアすれば優れた転帰を得られると認識しています。無輸血治療の分野はもはや新しいものではなく,血液温存法は世界中で使用されており,完成されつつあります。世界中の主要な医学学会では,教育セッションを通じてこれらの患者を治療するのに役立つ情報が共有されています」。(脚注省略。原文は英語)